山形県西置賜郡白鷹町中山、標高400m前後の山の中で

大玉トマトを栽培しています。

トマトの名前は、「やまのえくぼトマト」

 

 

 

栽培地は、白鷹山の中腹の少しくぼんだ場所にあります。

 だから、「やまのえくぼトマト」

 

 

泣いて笑って作る           計算されていないトマト

10年間トマトを作ってきて、

一度も同じ作り方をしたことがありません。

毎年、試行錯誤しながら

「今年がいちばんおいしいトマト」をお届けしています。

頭で考えずに、心を込めて。

うまくいかないことも、追いつかないくらい実るときも

すべてがおいしさの秘訣です。

人生が変わったあの日

「トマトけー(トマト食べてね、という方言)」

お隣のトマト農家のおばちゃん(のちにお師匠)に言われたけど、

トマトが苦手だったわたし…。

でも、いただいたトマトはおいしかった。

例えるなら、ジブリによく出てくるような

真っ赤で立派な懐かしいような味のトマト。

子供達を連れて、畑に遊びに行くようになった暑い夏。

生まれて初めて見る青々としたトマトが赤々と色づく瞬間、

その立派な樹に重たそうに実る大きなトマト、

そのトマトを愛でる働き者のおばさんたち。

灼熱のビニールハウスの中で働く姿は

とってもかっこよかった。

 

「わたしもトマト農家になりたい」

 

震災直後に生まれた娘をおぶって

農業なんてしたこともない、

暑いのも汚れるのも、土も虫も苦手だったのに、

何の経験もないわたしを

お師匠が、家族が、周囲の人たちが、みんな導いてくれました。

ここで生まれるトマトや野菜は

ずーっと昔からこの環境を守ってきたたくさんの人たちから

わたしが引き継いでできたもの。そして、また続いていくもの。

 東日本大震災直後に生まれた娘を早々におぶって、

                       「わたしのやさい畑」にトマトを植えました。

                       ー明日に虹をかける野菜をー

                       まずは、子どもたちに安全でおいしいトマトを食べさせたいと思いました。

 

 

 

こんなに特別なところ

きれいな土


暑い夏働いた土は

冬の間、わたしの背丈ほど降る雪で

ゆっくりと浄化されます。

そして、春からまた

きれいな土に芽吹くのです。

 

きれいな水


山の奥に

専用に掘り上げた湿地からは

雪解け水がこんこんと湧き出ます。

わたしだけが使える、特別な水源。

わたしの畑のためだけに

贅沢に使用しています。

(畑に水をやるまで苦労しますが…)

きれいな空気


澄み渡った空が見えるのは

空気がきれいだから。

野菜もわたしたちも

ここで呼吸をしています。

 

ちなみに

星空もとってもきれいです。

星に手が届きそうなくらい。


変化を楽しむトマト

化学肥料は使用せず、自家製のぼかし肥料をすきこみ、

ほぼ農薬を使用せずに、じっくりゆっくり成長するトマトは、

土、水、空気、気温の変化で日々味が違います。

やまのえくぼトマトの味の変化を感じることは、

季節の変化を感じるのと同じこと。

土、水、空気を味わうのと同じこと。

どこか青くさい懐かしさもあり、甘くて酸っぱくて旨い。

丸かじりした瞬間に、情景が広がるようにお届けしています。